2015年8月26日のさらに続き

 

スリ被害を回避し、厳戒態勢で宿に戻る。

昼食を取るために宿のレストランに。

 

ここWutma Hotelのレストランはちょっと高級。なんと日本の外交官も昼食を取ることがあると聞いた。

メニューを見る。

エチオピアの主食であるインジェラ料理は大体50~70ブル(1ブル約6円)。その他イタリアンも充実していて大体40~70ブルってトコだったと思う。

 

もちろんインジェラをいただく。

僕は肉が食べたかったので肉入りのインジェラ。「firfir」というヤツを注文。妻は野菜の「firfir」。

店員さんは「フィルフィル」って感じで発音していたと思う。何なのか分からないがトライ。

出てきた料理は、、、

GR013406

GR013407

何と!インジェラinインジェラ!!

たっぷりのインジェラに肉や野菜をトマトで煮込んだ物を混ぜ、さらに、大量のプレーンインジェラで巻く。インジェラ好きのためのインジェラ料理。

インジェラofインジェラ。エチオピア人にはたまらない、究極のインジェラ料理。

 

食す。うまい!!…..食す。。飽きた。。。インジェラは飽きが早い。

味のついた部分のみ完食し、プレーンインジェラを残した。

 

腹ごしらえをしていると、ブルックリンの彼と一緒にレストランでお茶をしていた初老の紳士が声をかけてきた。

「ダナキル行くんだろ?アディスアベバにETT(Ethio Travel and Tours)の本店があって、韓国人2人とアメリカ人が3日後のツアーに参加するから、

同行したらどうだ?彼らは500ドル支払ったらしいぞ。」と言ってきた。

確かに、有名なダナキル砂漠ツアーの会社はETTとK.G Ahadu Toues & Travel Agencyの2社が有名。正規料金は600ドル。

だが交渉次第では400ドルまで値切ることができるらしい。今は雨季で極暑の夏で閑散期なので比較的値切りは難しい。

通常、メケレでこの2社と粘り強く交渉し、値切って、400ドルを狙う。

僕等もそうしようと考えていたが、閑散期ということもあり、ツアーの数も限られている可能性があったし、

500ドルなら許容範囲。現金は持っていないが、紳士の話ではクレジットカードが使えるとのことだし、

しかも、すでに僕らで5人目なので500ドルよりも値切れるんじゃないかと若干期待し、紳士に付いてETTに向かう。

 

ETTのオフィスはラディソンブルホテルの近くで、NEGA CITY MALLビルの5階にある。看板も何も出ていない。

紳士にくっついて町を歩き、ミニバスを2台乗り継ぐ。正直、行き方は覚えていない。

紳士は道を歩いている途中に何人もの人と握手を交わし、ミニバス内でも積極的に他のエチオピア人と会話している。

聞けば、紳士はエチオピアの文化観光省で働いているらしく、それ故にダナキル砂漠も視察しているとのこと。

成程、エチオピア人とは一線を画す綺麗な服を着ているし、歩き方も堂々としている。英語も堪能。風格が漂っている。

そして、ダナキル砂漠はエチオピア人からしても異質な場所。木星の様だ。と言っている。

俄然、テンション上がる!!超楽しみ!!

 

オフィスは小奇麗で、5~6人が働いており、奥にマネージャーの部屋がある。

職員の1人にツアーについて話を聞き、500ドルから値切ることは出来なかったが、車でメケレまで無料で送ってくれることになった。

メケレまでのバスはマスカル広場という所から朝4:30に出発し、12~16時間かかる。

朝4:00前にホテルを出て、タクシーを探し、マスカル広場まで行くのは危険が伴うし、料金も深夜料金で200ブルくらいするとの噂。

バス代とタクシー代で大体25ドル程度かかるし、宿の前まで迎えに来てくれるし、車でノンストップで行けば12時間弱で着くし、

まぁ、良いことは多い。

しかも、メケレで交渉して安くなる保障は無いし、閑散期なのでツアーの数も限られているとのことなので、ツアー開始がいつになるかわからない。

(結局、この時期でもツアーは2日に1回出ているし、毎回人数も10人前後。

ただ、パーミッションを得るのに3営業日は要するらしく、時間が無い場合はアディスアベバか事前にメール等で予約・値段交渉すると良いらしい。

あと、400ドル近くまで値切っていた人もいたが、この人達は事前にメール等で粘り強く交渉していたらしい。)

 

決めた!

料金を支払う。クレジットカードの機械が壊れているとのこと。

(ちなみにメケレのETTオフィスではクレジットカード使えます!怒)

ダメじゃん。。。金無いもん。

 

ATMで金を引き出して来いと、言われるがままにラディソンブルホテルのATMに向かう。

追加で8000ブル引き出せたが、ツアー料金の合計は2人で20,700ブル。16,000ブル程しか用意できなかった。

何軒も何軒もATMを探し、銀行にも相談に行き、それでも引き出せない。1日のキャッシング枠の上限を超えてしまったか??

僕等はVISAカードを2枚、Masterカードを1枚、新生銀行のPLUSカードを2枚持っている。

VISAは何故か使えない。Masterで16,500ブル引き出せた。PLUSカードも使えるところが限られているし、今日はATMが使えなかった。

 

打つ手無し。

ツアー会社の人に車に乗せてもらい、何軒も銀行を回るが引き出せない。

最終的にツアー会社の支払いを僕らがクレジットカードで6300ブル支払い、現金で14,400ブル、何とか20,700ブル支払うことができた。

 

文化観光省の紳士が言う。「これがアフリカだ。」と。

 

そして、何故かメケレへの出発が明日に変更になる。

明日の4:00に宿の前に集合。

 

昨日、スペインのバレンシアからマドリードまでバスで移動し、そのまま深夜便の飛行機でアディスアベバに到着し、

そして、スリや銀行、ATM、ツアー会社との格闘。

そして、最後に文化省の紳士からチップを要求される始末。

(ツアー後アディスアベバに戻ると、この紳士はWutma Hotel周辺で若者とたむろっているのをよく見かけた。

ちょうどそのときは西洋人や東洋人の客がホテルに多いときだったので、もしかしたら観光省職員というのは嘘で、

ホテルの客をカモにしているETTとつながりのある人物なのかもしれない。)

 

宿に帰ったのが19時前。

疲れ切った。

 

 

宿の近くのWOWバーガーで夕食を軽く済まし、布団に入る。

028

明日は3時に起きて支度。

 

すると、部屋をノックする音が。

文化観光省の紳士が、明日の運転手を紹介してくれるとのこと。

今必要か??

疲れきっていたが、握手し肩をぶつけ合うエチオピア風の挨拶を交わす。

 

半端無く内容の濃い1日でした。

大変だったけど、大きな被害も無く前進したので良しとするか。
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