4月7日(火) エベレスト街道14日目  帰り

 

6:30起床。夜中に5回くらいトイレに起きたが、すっきり眠れて、喉の痛みが残るがあとは回復!

今日からは只々帰るのみ。

晴れてはいるが薄い雲が全体にかかっていて何だかハッキリしない天気。

昨日のうちにゴーキョ・ピークに登っておいて良かった。

今日はここゴーキョ4790mからポルツェテンガ3680mまで、1000m以上標高を落とす。

 

8:40出発。雪とぬかるみで体力を消耗する。2時間ちょっとでマッツェルモに到着。

お昼ご飯のダルバートを食べていると日本人の団体さんと会う。

新潟にお住いの真木さんと東京都にお住いのお二人。山のお仲間。

写真を一緒に撮っていただいた。

GR009659

 

 

 

 

 

 

日本を出て、日本に帰るまで24日間。僕らとはルートは違うがゴーキョとベースキャンプを狙う。

僕等の両親と同じくらいの年齢。本当に素晴らしい。僕等も歳を重ねてもエネルギッシュでありたい。

僕等はこのトレッキング中に何組かの日本の方に会った。いずれも仕事が一段落ついた方々。

日本だけ。他の国の人は若い人の方が年配の方よりも多い。

ガイドのバル・クマールも日本人は定年を超えた人しか来ない。こんな若い日本人(僕等)は初めて見たと言っていた。

僕も社会人だったからわかります。こんな長い休みは取れません。

 

でも、どっちが標準なのか?世界標準に比べて日本人のQOLは低くないのか?

 

すでに日本は世界第2位の経済大国ではない。仕事一筋でどんどん生活が良くなっていく時代ではなくなっている。

お金持ちになれるイスやポストは昔に比べ確実に少なくなっている。

他の国を見て回っていて、嫌でも感じてしまうのは、

「日本は物質的に豊かだけど、ただそれだけ。本当に豊かな人はどれだけいるんだろ?」

 

物質的に豊かなのは本当に素晴らしいことだと思います。

でも、もうそろそろ次の段階、個人のQOLを大事にしても良い段階に来ているのではないでしょうか?

そのためにも、僕等は1年半思いっきり遊んで、しっかり勉強して、再就職する。

良い前例を作らなければならない。

こんな選択肢も有りなんだなっ、て思ってもらえるような豊かな人生を築いていきます。

 

15:40ポルツェテンガに到着。

めちゃめちゃ長い道程だったが、下りなので軽快に距離を稼げた。

雪がちらつき始め、着いてから1時間程結構な雨や雪が降った。

この旅では雨に濡れる前にいつもロッヂに到着できている。

18:00夕食。ここの食事は絶品!フライドライスやパスタ、ピクルスをいただいた。

夜、歯磨きをしに外に出ると、雨が上がり空一面に星が輝いていた。

ここポルツェテンガは富士山の頂上に近い標高と、村と言ってもロッヂが2件程あるだけの場所。

人工的な光がほとんど無いので星がめちゃめちゃ輝いている。

それにしても、空気が濃厚!全く息苦しくない!空気のありがたさを実感できる。

明日はナムチェバザールまで約4時間のトレッキング。昼飯前に着いてしまう。

もうトレッキングは終盤の終盤。トレッキングが終わってからネパールにいれる時間は2週間程ある。

何をしよう?と考えながら寝る。

20:30就寝。

 

 

4月8日(水) エベレスト街道  15日目

 

6:00起床。やはり高度が下がったせいか寒くない。ぱっちり起きて、顔を洗いに行く。

でも水道が凍っていて水が出ない。やっぱり寒いんだと気付く。

今までずーっともっともっと寒かったから、氷点下切っていてもあまり寒くないと感じてしまう。

喉が痛い。鼻が詰まる。これは高度が下がっても一向に治る気配が無い。

むしろ酷くなっている?カトマンドゥに戻るまでには治したい。今日の夜からマスクを着けて寝よう。

 

7:30朝食。ハッシュブラウンとアップルパンケーキ。これをシェアするとナカナカ良い朝食になる。

本当は昨日の夜食べたフライドライスが激ウマだったので、朝も食べたかったがさすがに油っこいので我慢。

今日はナムチェまで4時間。昼ご飯はナムチェの予定なので午前中が少し長い。

8:30出発。最初は1時間の登り。順調。タムセルクやカンテガ、アマダブラムが美しい。

それにしても暑い。久々にTシャツ半袖になる。昨日まででは考えられない。

登り終え、ここから3時間の下り。

15分程下って初めて若い日本人のトレッカーに会った。一人旅だ。

まずゴーキョを目指し、その後ベースキャンプを目指すという。その前にチョー・ラパスを通る予定らしい。

今はパスは危険なことを伝える。やはり一人旅やガイド無しの場合は情報量が少ない。

少ない情報量で今の状況のパスを越えるのは相当山に慣れた人でなければ無理だろう。

改めてガイドの重要性を感じた。

(※震災の被害はどうだろうか。順調にトレッキングを終えることができていたら震災当時はカトマンドゥに着いた頃だと思う。

少しトレッキングに時間がかかってしまっていたら、エベレスト街道のどこか。でも、ガイドも雇わない一人旅。

もし何かあっても、誰も彼の存在に気付けない。心配です。)

 

さらに30分程下ると約10日前にも通った見通しの良い道に出る。

初めてエベレストを見た場所。エベレストとローツェ、アマダブラムを背中に、左手にタムセルクを見ながら約1時間のなだらかな下り。

11:30ナムチェ到着。4時間の予定が3時間で到着した。前回と同じHotel Kamal。ここは環境が良く、飯が上手く、安い。

ダルバートを注文する。激烈に美味い!2杯完食した。

※右がダルバート。こんなに豪華なダルバートはなかなか無い。

豆スープとカレーと野菜をごはんにぶっかけて、ぐちゃぐちゃに混ぜて食べる。

667

 

 

 

 

 

 

 

その後、シェルパミュージアムに出かける。100Rs。

GR009674

 

 

 

 

 

 

来たかった場所。過去のエベレストサミッターの写真もある。

植村直己さん、三浦雄一郎さん、田部井淳子さん。

そして、河野千鶴子さん。河野さんの写真まであるのには驚いた。

GR009704

 

 

 

 

 

 

 

 

一昨年、僕等はアンナプルナエリアのプーンヒルから8000m峰ダウラギリを見ていた。

ちょうどその時、河野さんはダウラギリを登山中だった。が、他の登山隊が滑落したのを助けるため登頂を断念。

その後、下山中に悪天候となり体力が尽きてしまったそうだ。

河野さんのお体は今もダウラギリにある。

50代から登山を始め、7大陸最高峰を制覇。僕等が会社員の頃に担当していた施設の元職員。

ひかりさんは一緒に食事をしたこともある方。

河野さんが書いた本もいただいて読んだ。僕にとっては直接の知り合いではないが、

ここに写真があるのは登山家にとってはとても名誉なことだと思うので、嬉しかった。

 

有名なナムチェベーカリーでコーヒーブレイク。

値段は高い(チョコドーナツ250Rs、コーヒー250Rs、紅茶50Rs。紅茶のように安いメニューもあります。パンやコーヒーは250が最安。)、

WiFi壊れてる、陽当たり良過ぎ(僕等の席は)であまり快適ではなかったが、久々に美味しいパンとコーヒーが飲めた。

17:00、12日ぶりのシャワーを浴びる。ホットではないが、アイスでもない。頭も身体も石鹸で洗える。気持ち良い!積もった垢を落とす。

18:30夕食。

20:00夜のナムチェはどうかと散歩に出かける。開いている店はBARとネットカフェくらい。

BARでもトレッカーが騒いでいるわけではなく、ナムチェで働いている人が軽く飲んでたり、ビリヤードやっていたりと至って健全。

明日はパクディンへ向かう。残り2日間のトレッキング。もし明日晴れれば最後にもう一度エベレストが見れる。

21:00就寝。

 

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