夫(た)です。
フィリピン中心部、ビサヤ諸島ネグロス島のバコロドという街で勉強していた私達。
気分転換にかなり旅をしました。
今回はココ!
こいつがいました。ギガンテス島(Islas de Gigantes)です。
この島はフィリピンの中心部ビサヤ諸島、私達が勉強しているネグロス島やセブ島のお隣、パナイ島の北東にある小さな島。
実際に昔、巨人の夫婦がこの島に住んでいたという噂がありギガンテス島という名になったようですが、
最近本当に故・巨人夫婦の棺桶が見つかり、最新版のLonly Planetにこの島の名前の由来が記載されるようになったとか。
棺桶は私たちが泊まったホテル「HideAway Resort」に無造作に展示されていますので誰でも拝見することができます。
とにかくこの島、周辺の島々、本当に本当に美しい。人の手が入っていない自然のままの姿。
美しさに関しては、次の投稿をご覧ください。ここでは交通に関してお伝えします。
日本からだと飛行機2本、バス、船で早ければで9~10時間ほどで到着できると思います。
私達は、12時間かかりました。お隣の島なのに。
でも、これが最短!地元の人達と同じ交通手段です。海路と陸路。
飛行機を使ってもこれ以上時間がかかってしまいます。
日本からの交通に関しては最後に記載させていただきます。金額に関しても。
以前紹介したボラカイ島への行き方と前半は一緒です。
ギガンテス島は僕等の学校の生徒の中でもマイナーな観光地。遠いし、まだ未完成。
でも、以前この学校にいて、非常にお世話になった日本人生徒が『ギガンテス島の美しさは異常』と言っていたので、
どうしても行きたくなった。開発されていない島を見てみたかったし、生活環境にも興味があった。
以前ギガンテス島に行ったことのある先生からガイドの電話番号を教えてもらい、
電話とメールでやり取り。ギガンテス島近くの港からの交通費(船料金)、島での交通費、2泊3日の宿泊施設、
1日3食の食事、ギガンテス島唯一のアクティビティーであるアイランドホッピング、ガイド料金、ボートのチャーター、
全てコミコミで1人2800ペソ。約7000円。これだけ至れり尽くせりで7000円。感動的なお得さ。
私達は学校の寮を朝3時前に出発。
トライシクルというバイクタクシーに乗り、バコロド港まで。20分(100ペソ 約250円)。
バコロド港は何度か使っているのでお手の物。深夜でも大丈夫。
まず、入港料を支払って、(1人10ペソ 約25円)
この船のチケットを購入。(1人80ペソ 約200円)
午前4時発 ネグロス島バコロド港 → パナイ島ドゥマンガス港 モンテネグロライン 貨物船(RoRo)
約2時間の旅。99%がフィリピン人。おそらく外国人は僕等だけ。
でも、もう慣れたものです。
朝の6時にドゥマンガス港に到着。明るくなってきました。
何故かJAPANの文字。何故だかは調べていません。
港を出てすぐの所にタムロしているトライシクルに「Tagbak(タグバック)」というバスターミナルまで行きたいと伝え、
客が6人になったところで出発。
本来、どこにいてもトライシクル乗りはしつこい。
「どこに行くんだ?」 「いえ、大丈夫です。ありがとう。」 「○○か?」 「いえ、本当に大丈夫です。」
「そこまでなら○○ペソだ。」 「・・・・。」 というように、大体最後は無視して終わるというのがパターン。
でも、ここのトライシクル乗りは僕等から目をそらしてくる。積極的に売り込んでこない。
ここのトライシクル乗りは等しく稼げるようにルールができている。
だから、外国人を騙して法外な乗車料金をふっかけることもできない。めんどくさい外国人を乗せるメリットが無い。
乗りたいときに声をかけてくれないし、こちらから声をかけようとすると目を逸らす。
少し淋しい気分になります。
まあ、何はともあれトライシクルに乗り込み、6人客が集まり(運転手入れて7人を1台の小型バイクで運ぶ)、
Tagbakバスターミナルへの中間地点、ドゥマンガスシティーのジプニーステーションへ向かい、
ジプニーに乗り換える。(トライシクルは1人25ペソ、約65円。20分。)
本当はトライシクルで一気にTagbakバスターミナルまで行きたいところ。
でも、ここにもルールがあり、港にいるトライシクル乗りにだけ利益が集中するのを避け、
ジプニー乗りや他のトライシクル乗りにも利益が行くようになっている。
利用者は かなり無駄な時間を費やしてしまうが、このシステムは良いと思う。
フィリピンの平均年収は20万円程度。無論、それ以下の年収の貧困層・ホームレスは無茶苦茶に多い。
トライシクル乗りやジプニー乗りとして働けているだけでもマシ。服はボロボロだけど、食べれるだけマシ。
無駄な時間を費やしてしまうが、ここは快く無駄を受け入れます。
ドゥマンガスシティーのジプニーステーションからジプニーでTagbakバスターミナルへ向かう。
約30分。1人50ペソ。約125円。
以前ボラカイ島へ行ったときも、このバスターミナルを利用している。
ここでバスに乗るか、バンで行くか選択する。
バスは時間がかかる。頻繁に停まり、客を乗せる。ここから僕らの次の目的地エスタンシア港まで約3時間。
バンだと1時間半ノンストップでブッ飛ばす。値段は同じ150ペソ。約380円。でも、バスの方がイスが広く快適。
エスタンシア港からの船は午後1時30分の1日1本と聞いている。ガイドとの待ち合わせ時間は12時過ぎ。
今の時間は7時半。十分時間があるのでゆっくりと景色を眺めながら行くバスを僕らは選択しました。
バスに乗る前に妻がトイレに行った。僕もトイレを済ませ妻を待つ。
陽気なおじさんがニヤニヤしながら近づいてくる。明らかに僕に向けた笑顔だ。たぶんフィリピン人。
そこそこ流暢な英語で話しかけてくる。
「外国人か?目的はモチロン祭りだろ!!」
今日から2日間ほどこの島で大きな祭りがあると聞いていました。以前紹介した顔に炭を塗りたくられる祭り。
この島でも同様の祭りがあります。
でも、今回の僕らの目的は違ったので「違います。」というと、興奮と落胆の混じり合ったような何とも言えない顔で頭を抱えた。
「おれはこれから祭りだ。」2~3分熱く語る。この祭りの楽しいところだと思われる場面だと思う。聞いて無いし、似たような祭りに行ったので知っている。
「知っている。」と言おうにも、話すタイミングをくれない。一頻り話したんだろう、
「じゃあ、何しにこんなところに来たんだよ。」WHY!?と身体全体で表現してくる。
「観光。」と言うと、「どこへ?(祭りよりも楽しいものがあるのか?)」って感じで聞いてくる。
「ギガンテス島。」と言うと、「へぇ。お前の住むネグロス島にも祭りはあるのか?」と聞いてきた。
ギガンテス島についての情報は得られそうに無いし、祭りの話ももう十分だったので早々に話を終わらせようとする。
良い人なのだが、祭りの時期の祭りバカは扱いにくい。
こんなときは元営業マンのスキルは役に立つ。嫌な思いをさせないように、話をフェードアウトできる。
10年間で学んだスキルを使い、祭りバカの話しを終わらせることに成功した。営業トークは万国共通で使える。
僕に手を振りながら、新しく到着したジプニーに近づいて行った。おそらく誰か違うターゲットを見つけるんだろう。
そうこうしているうちに妻がトイレから出てきたので、バス乗り場へ向かう。
『ESTANCIA(エスタンシア)』行きのバスが既に待機しているので乗り込む。誰も客がいない。
が、出発の7時45分には超満員。エスタンシアの街に向けてバスが出発する。
フィリピンにはもちろんバス停はあるが、バス停以外でもバスは停まる。乗りたそうな人を見ると停まる。
乗りたい人もバス停では乗らずに、家の前や家から近い大通り沿いでバスが来るのを待ち、乗りたそうな態度を示す。
バス停から乗る人はほとんどいないと思う。バス停は大抵近所の暇な男達のたまり場になっている。
これ、フィリピンの常識。バス停には屋根があるから日陰ができて快適なんだろう。
エスタンシア行きは3時間と聞いていたが、とても3時間では着かないくらい停まる。人を見ると停まるし、祭りのせいで通行止めになるし。
少しイライラしていると、ガイドから「今どこ?」とメールが来る。今居る町の名前を返信する。
また15分くらい経つと、「Where are you?We go.」とメールが来る。
「行く」??
まだ船の時間には早すぎる。11時くらいだ。とりあえず到着予定時刻を返信しておく。あと1時間くらいかかるだろう。
予定より1時間以上遅れ、4時間ちょっとかかって、12時前にエスタンシアシティーに到着。
そこからトライシクルに乗り(1人20ペソ。約50円)、10分後にエスタンシア港に到着。
すぐにガイドに会うことができ、「あの船だから乗ってくれ。」と言う。
ん?まだ12時だし、出発は1時30分ですよね?
何でか分からなかったが、早くギガンテス島に行けるのならありがたい。
何も聞かずに船に乗り込む。
でも、船の客は僕等日本人2人とフィリピン人7人の合計9人。
1日1便の船がたったの9人?しかも、1日1便しかないのに定刻よりも1時間も早く出発する?
疑問に思ったが質問する時間を与えられないまま出発する。
とても小さい。1時間30分も乗るのにこんなに小さいの?
不安は的中。やはり外海に出るので波がかなり高い。
1メートル以上の波が絶え間無く押し寄せる。時には2メートル以上。船が2メートル浮き上がって、2メートル落ちる。
波が来るたびにエンジンを停め、波が通り過ぎるのを待ち、エンジンをかけ、5秒後にエンジンを停め、波が通り過ぎたらエンジンをかけ、5秒後に・・・。
波が来るたびに水しぶきがかかる。しぶきでは無く、バケツで水をぶっかけるような。曇っているので風も冷たい。すでに全身びしょ濡れ。
延々とこの状況。気付いたら予定の1時間半をとっくに過ぎている。波は高くなるばかり。
僕はこういう状況は興奮する方だが、さすがに飽きてくる。妻(ひ)も寒さが辛い様子。
だが、他のフィリピン人のほうがもっと辛そう。寒さと揺れで疲弊している。
予定の倍以上の時間、3時間以上波に揺られ、ようやくギガンテス島へ到着。
桟橋は無いので、浅瀬に降り、海の中を歩いて砂浜へ向かう。
砂浜にバイクが数台待機している。1台に運転手含め3人乗り、ホテルに向かう。
出発してすぐに大きなフィリピン人が乗ったバイクが転倒し、足に怪我をしている。
不安になる。道もけっこうゴツゴツしてる。
5分程で宿に到着。とても雰囲気のいいコテージ。
結局僕らはお昼ご飯を食べる時間が無かったので空腹だったが、
何も言わずとも、お昼ご飯を用意してくれた。すでに時間は午後4時前。おいしいシーフードをごちそうになった。
港で昼食を取るよりかは遥かに良い食事。
詳細については次の投稿でお伝えします。
後で知ったのですが、毎日午後1時30分にエスタンシア港からギガンテス島に出ている船(パブリックボート)が
エンジントラブルのため当日は出港できなかったようです。
その船100人近く乗ることのできる大きな船で、もちろん波による影響(揺れ)も少なく、快適に移動できます。
ですが、エンジントラブルで出港できないので急遽私達のガイドの元締め(ホテル経営者)がプライベートのボートを用意してくれました。
だから出発時間早かったし、揺れたし、時間がかかったんですね。それだけこの島はまだ観光地化が進んで無い。
でも、このホテルの経営者は島を観光地化したく、お客様を大事にしてくれます。島民の人達も観光地としてこの島を盛り上げたいと考えています。
この島は2012年にフィリピンを襲った台風で壊滅的な被害に逢いました。
貧しい島が観光地として出発した矢先です。このホテルは建てたばかりのホテルが被害に逢い、
建て直し、再出発しました。だから本当に親身にガイドしてくれます。
さらに、島民の子供までもこの島は観光で成り立っていることを知っています。みんな笑って手を振ってくれます。僕らを怖がりません。
本当に自然な笑顔で手を振ってくれます。
そして、島民の雇用を作るためにこのホテルはあります。このホテルの職員はほとんどが普通の島民。以前は漁等他の仕事をしていました。
しかも、このホテルのオーナー夫婦は以前、東京の荒川区でレストランをやっていたので日本語が話せます。
皆さん、是非ギガンテス島に遊びに行ってください!
そして、HideAway Resortをよろしくお願いします!!
日本からの交通
日本 → マニラ(ニノイ・アキノ国際空港) 約4.5時間 2~3万円
マニラ → ロハスシティー 約1時間 1.5万円
ロハス → エスタンシア 約1時間 数百円
エスタンシア港 → ギガンテス島 約1.5時間 数百円
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